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公開日 2013/12/21 18:32
<ポタフェス>e☆イヤホンオリジナルヘッドホン販売開始/SOUND WARRIORからDSD対応DACも
e☆イヤホン/マリモレコーズ/城下工業が発表会
e☆イヤホン主催のポータブルオーディオイベント「ポータブルオーディオフェスティバル(通称ポタフェス)」が、12月21日・22日の2日間にわたり東京・秋葉原で開催されている。
e☆イヤホンでは本イベントの開催と同時に、マリモレコーズおよび城下工業と共同開発したオリジナルヘッドホン「SW-HP11(関連ニュース)」の発売を開始した。価格は18,900円(税込)。
本記事では、SW-HP11の発売を記念したe☆イヤホン/マリモレコーズ/城下工業による発表会の一部模様と、本機の製造を担当した城下工業のブランド“SOUND WARRIOR”のブース内容をレポートする。
■「ハイレゾに対応できるヘッドホンを作った」
SW-HP11は、e☆イヤホン/マリモレコーズ/城下工業の3社が「製造」「販売」「現場」の立場から、“音の減衰を抑え、ダイレクトな音質を耳に届ける”というコンセプトのもとで開発されたという。
今回の発表会では、e☆イヤホンの岡田卓也氏、マリモレコーズのサウンドプロデューサーである江夏正晃氏、城下工業 代表取締役 城下徹氏の3者が登場し、製品の魅力をアピールした。
製造を手がけた城下工業は長野に本社を構える会社で、OEM事業のほかに自社ブランド“SOUND WARRIOR”シリーズのオーディオ製品を展開している。主にプロ向けの製品を扱っており、開発・生産は全て国内の自社工場で行っている。今回発売されたSW-HP11は、このSOUND WARRIORの従来モデル「SW-HP10」をベースに開発された。
SW-HP11は、搭載ドライバーなどは従来モデルと同一ながら、イヤーパッドやケーブルを刷新することでより音質を高めた点が特徴となる。本機の音質を決定する“アドバイザー役”を務めたマリモレコーズの江夏氏は、「特にハイレゾ音源の再現性にこだわり、これまでのモニターヘッドホンとは一線を画す製品にした。SOUND WARRIORのドライバーの完成度が高いので、ここまでの挑戦ができた」と感慨深げな様子で語った。
まずイヤーパッドについては、従来機種SW-HP10は耳の上に載せるオンイヤータイプだが、SW-HP11は耳をすっぽりと覆うオーバーイヤータイプを採用。城下氏は「従来モデルSW-HP10とはイヤーパッドが全く異なるため、ドライバーが同じでも音質が異なるものが出来上がっている」とコメントした。
江夏氏は、「従来のモニターヘッドホンは、イヤーパッドとハウジングの間に空間が設けられていることが多い。そこで製品としての個性を作っていくからだと思うが、今回は何よりも再生音の“正確さ”を重要視したので、この隙間をあけないようにお願いした」と語った。
また、イヤーパッドの内側にはウレタンリングを仕込むことで、さらに音の減衰を抑えダイレクトな音を耳に届けられるように工夫している。江夏氏は「ウレタンリングを備えているタイプのヘッドホンの場合、ウレタンリングを取り替えるだけでも音は劇的に変化する」と説明する。
岡田氏は「開発時、試しにスポンジを切って貼ってみるだけでとても音が良くなった。そこでイヤーパッドとウレタンリングの組み合わせを、素材別に何パターンも聴き比べて音質を決定した」と開発エピソードを語った。「ウレタンリング自体の大きさも何種類も試してみて、高さを変えるよりもリングの幅を変えた方が音質が変わることがわかった」という。
ケーブルについても、50本くらいの製品を試してAUDIOTRAK製のものを採用。MMCXコネクターを採用することで、ユーザーが好みにあわせてリケーブルも行えるように配慮している。岡田氏は「私たちとしては付属ケーブルでベストな音質になるようにしているが、好みにあわせてぜひリケーブルも楽しんでほしい」と述べた。
最後に城下氏は、「元々はプロ向けとして堅牢性や耐久性に配慮した製品を製造してきた私たちとしても、コンシューマー向けに音質チューニングしたモデルを開発できたことはとても光栄だ」とコメント。
江夏氏は、「私にとってヘッドホンは命。自分の中にあるヘッドホンリスニングへの思いをぶつけてSW-HP11を作った。多くの方に“これは良いモニターヘッドホンだ”と言ってもらえるものが出来上がったと思う。ぜひSOUND WARRIORのブースでハイレゾを試聴してその実力を確かめてほしい」と語った。
■SOUND WARRIORブースでは、DSD対応USB-DACなども参考出展
会場2階に設置されたSOUND WARRIORのブースでは、SW-HP11の試聴はもちろんのこと、同機種のベースとなった従来モデル SW-HP10も用意されている。ブース内は、さっそく同2機種の聴き比べを行う来場者で賑わっていた。
さらにブース内には、2014年1月〜2月頃の発売を予定しているという新製品のCDトランスポート「SWD-CT10」、USB-DAC「SWD-DA10」、真空管バッファ付きパワーアンプ「SWD-TA10」も参考出展された。
いずれも、城下工業が培ってきたプロ向け製品の技術をコンシューマー向けに応用したハイレゾ対応のデスクトップオーディオ製品。本体サイズ145W×40H×162Dmm(突起部含まず)のコンパクト設計を実現している。
SWD-CT10は、最大192kHzまでのアップサンプリング機能を備えるCDトランスポート。デジタル出力端子として光デジタルと同軸デジタルを装備している。外部クロック入力用のBNCジャックも搭載しており、外部クロック同期機能も備えている。
SWD-DA10は、DSD(2.8/5.6MHz)および最大192kHz/32bitまでのPCMソースに対応するUSB-DAC。デスクトップ設置を想定しており、音声入力端子にUSB/光デジタル/同軸デジタル/アナログRCA入力を備える。出力端子はRCAアナログとヘッドホン出力を装備。外部クロック入力用にBNC端子を備えており、外部クロック同期機能も備えている。
SWD-TA10は、プリ段に真空管12AU7ミニチュアチューブ、パワー段に出力15W×2のD級アンプを内蔵するハイブリッドタイプのデスクトップ用パワーアンプ。音声入力用にアナログRCAを備えており、出力はスピーカー出力のほかにヘッドホン出力とアクティブスピーカー用出力を装備している。なお、ヘッドホンアンプ部には専用出力トランスを使用している。
いずれのモデルもフロントパネルを取り外して付け替えることが可能で、縦置きにも対応。ユーザーが好みの絵柄やイラストをフロントパネルに取り付けることもできるようにしている。なお、3機種とも価格は未定。
e☆イヤホンでは本イベントの開催と同時に、マリモレコーズおよび城下工業と共同開発したオリジナルヘッドホン「SW-HP11(関連ニュース)」の発売を開始した。価格は18,900円(税込)。
本記事では、SW-HP11の発売を記念したe☆イヤホン/マリモレコーズ/城下工業による発表会の一部模様と、本機の製造を担当した城下工業のブランド“SOUND WARRIOR”のブース内容をレポートする。
■「ハイレゾに対応できるヘッドホンを作った」
SW-HP11は、e☆イヤホン/マリモレコーズ/城下工業の3社が「製造」「販売」「現場」の立場から、“音の減衰を抑え、ダイレクトな音質を耳に届ける”というコンセプトのもとで開発されたという。
今回の発表会では、e☆イヤホンの岡田卓也氏、マリモレコーズのサウンドプロデューサーである江夏正晃氏、城下工業 代表取締役 城下徹氏の3者が登場し、製品の魅力をアピールした。
製造を手がけた城下工業は長野に本社を構える会社で、OEM事業のほかに自社ブランド“SOUND WARRIOR”シリーズのオーディオ製品を展開している。主にプロ向けの製品を扱っており、開発・生産は全て国内の自社工場で行っている。今回発売されたSW-HP11は、このSOUND WARRIORの従来モデル「SW-HP10」をベースに開発された。
SW-HP11は、搭載ドライバーなどは従来モデルと同一ながら、イヤーパッドやケーブルを刷新することでより音質を高めた点が特徴となる。本機の音質を決定する“アドバイザー役”を務めたマリモレコーズの江夏氏は、「特にハイレゾ音源の再現性にこだわり、これまでのモニターヘッドホンとは一線を画す製品にした。SOUND WARRIORのドライバーの完成度が高いので、ここまでの挑戦ができた」と感慨深げな様子で語った。
まずイヤーパッドについては、従来機種SW-HP10は耳の上に載せるオンイヤータイプだが、SW-HP11は耳をすっぽりと覆うオーバーイヤータイプを採用。城下氏は「従来モデルSW-HP10とはイヤーパッドが全く異なるため、ドライバーが同じでも音質が異なるものが出来上がっている」とコメントした。
江夏氏は、「従来のモニターヘッドホンは、イヤーパッドとハウジングの間に空間が設けられていることが多い。そこで製品としての個性を作っていくからだと思うが、今回は何よりも再生音の“正確さ”を重要視したので、この隙間をあけないようにお願いした」と語った。
また、イヤーパッドの内側にはウレタンリングを仕込むことで、さらに音の減衰を抑えダイレクトな音を耳に届けられるように工夫している。江夏氏は「ウレタンリングを備えているタイプのヘッドホンの場合、ウレタンリングを取り替えるだけでも音は劇的に変化する」と説明する。
岡田氏は「開発時、試しにスポンジを切って貼ってみるだけでとても音が良くなった。そこでイヤーパッドとウレタンリングの組み合わせを、素材別に何パターンも聴き比べて音質を決定した」と開発エピソードを語った。「ウレタンリング自体の大きさも何種類も試してみて、高さを変えるよりもリングの幅を変えた方が音質が変わることがわかった」という。
ケーブルについても、50本くらいの製品を試してAUDIOTRAK製のものを採用。MMCXコネクターを採用することで、ユーザーが好みにあわせてリケーブルも行えるように配慮している。岡田氏は「私たちとしては付属ケーブルでベストな音質になるようにしているが、好みにあわせてぜひリケーブルも楽しんでほしい」と述べた。
最後に城下氏は、「元々はプロ向けとして堅牢性や耐久性に配慮した製品を製造してきた私たちとしても、コンシューマー向けに音質チューニングしたモデルを開発できたことはとても光栄だ」とコメント。
江夏氏は、「私にとってヘッドホンは命。自分の中にあるヘッドホンリスニングへの思いをぶつけてSW-HP11を作った。多くの方に“これは良いモニターヘッドホンだ”と言ってもらえるものが出来上がったと思う。ぜひSOUND WARRIORのブースでハイレゾを試聴してその実力を確かめてほしい」と語った。
■SOUND WARRIORブースでは、DSD対応USB-DACなども参考出展
会場2階に設置されたSOUND WARRIORのブースでは、SW-HP11の試聴はもちろんのこと、同機種のベースとなった従来モデル SW-HP10も用意されている。ブース内は、さっそく同2機種の聴き比べを行う来場者で賑わっていた。
さらにブース内には、2014年1月〜2月頃の発売を予定しているという新製品のCDトランスポート「SWD-CT10」、USB-DAC「SWD-DA10」、真空管バッファ付きパワーアンプ「SWD-TA10」も参考出展された。
いずれも、城下工業が培ってきたプロ向け製品の技術をコンシューマー向けに応用したハイレゾ対応のデスクトップオーディオ製品。本体サイズ145W×40H×162Dmm(突起部含まず)のコンパクト設計を実現している。
SWD-CT10は、最大192kHzまでのアップサンプリング機能を備えるCDトランスポート。デジタル出力端子として光デジタルと同軸デジタルを装備している。外部クロック入力用のBNCジャックも搭載しており、外部クロック同期機能も備えている。
SWD-DA10は、DSD(2.8/5.6MHz)および最大192kHz/32bitまでのPCMソースに対応するUSB-DAC。デスクトップ設置を想定しており、音声入力端子にUSB/光デジタル/同軸デジタル/アナログRCA入力を備える。出力端子はRCAアナログとヘッドホン出力を装備。外部クロック入力用にBNC端子を備えており、外部クロック同期機能も備えている。
SWD-TA10は、プリ段に真空管12AU7ミニチュアチューブ、パワー段に出力15W×2のD級アンプを内蔵するハイブリッドタイプのデスクトップ用パワーアンプ。音声入力用にアナログRCAを備えており、出力はスピーカー出力のほかにヘッドホン出力とアクティブスピーカー用出力を装備している。なお、ヘッドホンアンプ部には専用出力トランスを使用している。
いずれのモデルもフロントパネルを取り外して付け替えることが可能で、縦置きにも対応。ユーザーが好みの絵柄やイラストをフロントパネルに取り付けることもできるようにしている。なお、3機種とも価格は未定。