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公開日 2015/02/03 18:43

シャープ、'14年度は300億円の赤字見込み ‐ 液晶テレビ「日本はラインナップ拡充」

「業績回復に向け不退転の決意」
ファイル・ウェブ編集部
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シャープは、2014年度第3四半期決算を発表。当第3四半期累計期間の業績は、液晶テレビやエネルギーソリューションの販売減少、中小型液晶の価格下落の影響などから、売上高が2兆904億円(前年同期比3.1%減)、営業利益が512億円(同37.1%減)、経常利益が181億円(同51.7%減)で、純損益においては、過年度法人税等の計上などの影響もあり、71億円の損失(前年同期は177億円の純利益)となった。


■2014年度は300億円の赤字見込み

また、通期見通しも下方修正。売上高は前回予想(2兆9,000億円)を据え置いたが、営業利益を前回予想より500億円減の500億円、経常利益は500億円減で0円、純損益では300億円の利益見込みから600億円減となる、300億円の赤字見込みへと修正した。

連結業績概要

修正の理由については「急激な為替変動や中小型液晶の価格下落など、当社の予想を上回る経営環境の変化への対応遅れから収益の悪化が見込まれるため」と説明。液晶テレビや中国スマートフォン向け中小型液晶の競争激化および流通在庫調整、価格下落とモデルミックス悪化等を踏まえたという。

業績予想概要

そして「こうした状況に対処し、諸経費の徹底削減を行うとともに、不採算事業の見直しや本社部門の一層のスリム化に取り組む」とし、「特に赤字事業である液晶テレビ事業、エネルギーソリューション事業については、抜本的な構造改革に取り組み、業績の回復を目指す」とした。

部門別の営業利益増減要因

累計で71億円、四半期単独で119億円の赤字を計上することとなった今回の決算および通期見通しの下方修正について、同社代表取締役社長の高橋興三氏は会見の冒頭で「深くお詫び申し上げる」と陳謝。「赤字転落を非常に重く責任を受け止めている。一刻も早く新たな中期経営計画を作り上げ、推進していくことが責務と考えている」と述べ、5月を目処に新中期経営計画を発表するとした。

シャープ 高橋興三社長

なお、こうした事態を受けて取締役および役員の役員報酬額の減額幅を拡大することも発表。最大で55%、その後は役職に応じて月俸をスライドしていく方式でカットするという。

■テレビ事業「日本ではラインナップ拡充、アメリカは絞り込み」

テレビを中心としたデジタル情報家電部門は、第3四半期までの累計売上高が3,432億円(前年同期比5.9%減)。通期見通しでは、前回予想より200億円減となる4,500億円の売上(前年同期比7.3%減)を見込んでいる。

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