公開日 2021/10/06 11:06
富士フイルム2022年賀状、コロナ禍で会えない人に写真で元気を届ける! 銀塩の美しさを実感できる1枚無料体験キャンペーンも
新しい年にみんなの笑顔をお届け
■増加する年末駆け込み型需要へ対応強化
富士フイルムイメージングシステムズは、「2022年富士フイルムの年賀状概要発表会」を開催した。2022年賀状の基本方針と展開施策について、コンシューマー事業推進本部 フォトイメージング事業部長・倉嶌伸光氏が説明を行った。
日本郵便が昨年暮れに発行した2021年賀はがきの枚数は、対前年比87.3%となる21.3億枚。企業需要が大幅に減少したものの、個人需要が下支えし、当初予想されていた19.4億枚を上回った。なお、年賀はがきの漸減傾向に変わりはなく、2022年賀はがきは対前年比85.9%の18.3億枚が予想されている。
個人需要を下支えした要因のひとつが「写真入り年賀状」だ。コロナ禍で会いたい人に会えない、また、マスク越しで笑顔が見られないなかで、来年こそ明るい年にしていきたいとの想いを込め、会いたい人に写真で笑顔を届けられる写真入り年賀状が、コロナ禍の人々の心に響いた。
年賀はがきをタイプ別で見るとインクジェット紙の減少が顕著だ。2016年賀の21.2億枚から、5年後となる昨年2021年賀では12.2億枚まで減少。2022年賀では9.3億枚が予測される。一方で外注(4面連刷)は同6.6億枚から5.6億枚、2022年賀では5.0億枚と減少しているものの、2016年賀の総計33.3億枚が、2022年賀では18.3億枚へと大きく減少するなか、倉嶌氏は「お家インクジェット出力からの切り替えにより、外注は底堅い需要を維持している」と指摘する。
昨年2021年賀の富士フイルム年賀状の動向を振り返ると、早割り終了日となる12月7日と最大受付数を記録した12月27日の2つの山が認められた。特に後者については「年々後ずれする傾向にあり、年明けの需要も増加している。『年内ギリギリでも受け付けてほしい』『当日受け取れるようにしてほしい』『年明けの注文にも応えてほしい』といったニーズが高まっており、店頭での即時印刷やパック品の販売など、年末駆け込み型の需要の刈り取りが重要になる」と説明する。
写真入り年賀状にもコロナ禍で変化が見られた。ここ数年人気のあった多画面(5〜12画面)が7ポイントダウンし、反対に1から3画面が対前年比で9ポイントもアップした。「コロナ禍で旅行等にでかける機会が減り、ショット数そのものが減少している」と要因を分析。2022年賀では1〜3画面のデザインを大幅に拡充する。
重点施策として位置づけた「宛名印刷サービス」と「1枚無料体験キャンペーン」では、宛名印刷の比率がネット注文では対前年比1.7%増の21.5%、店頭受付では同3.3%増の7.9%へとそれぞれ拡大。「客単価アップにも貢献し、店頭受付ではさらに伸ばす余地がある」と手応えを掴む。一方、インクジェットプリントとは異なる銀写真の圧倒的な高品質を手軽に試せる「1枚無料体験キャンペーン」は、体験者数が対前年比で38%増加、体験者の実に約7割が購買に結びついている。「銀塩品質の認知を拡大することで、お家でのインクジェット出力からの切り替えがさらに期待できる」との見方を示す。
■あいさつ文編集がすべてのデザインで可能に
2022年富士フイルムの年賀状では、「写真で元気を届けよう!」をキャッチコピーに掲げ、コロナ禍で会いたくても会えない人に笑顔の写真を送ることを、昨年に引き続き力強く訴えていく。
重点施策は2つ。1つ目はフジカラー/写真店ならではの高品質、そして、面倒なことはすべてプロにお任せできる簡単便利さの特長をきちんと伝えること。断然キレイなラボ処理の銀塩写真仕上げと、最短1時間仕上げでその日のうちにお渡しできる店頭処理の印刷仕上げ。これまでは別々だった両者の受付ソフトを「iPOS」として一本化し、お客様のニーズに合わせた臨機応変な対応に磨きをかける。需要が高まる宛名印刷は「家庭のプリンターでは面倒との声が少なくない。宛名印刷も手軽にお店にお任せできることをアピールしたい」と展開を強化する。
2つ目はコロナ禍に自分の想いをより伝えることができる年賀状。これまで利用できるデザインが限定されていたあいさつ文の編集を、すべてのデザインで自由にできるように拡大。デザインのラインナップも強化され、要望が多かった「結婚報告」「出産報告」のデザインを復活するなど、デザインプレートは全522種類をラインナップする。
カタログは「写真入り年賀状」と「イラスト年賀状」のダブル表紙となり、年末の駆け込み需要に対応する1時間仕上げや、店頭機「iPOS」の注文フローなどをわかりやすく解説する。カタログとミニチラシにはQRコードが掲載され、店頭専用カタログとの連動を拡充し、スマホで選んだデザインが店頭で簡単に注文することができるようにする。「ご販売店にiPOSを推奨しており、全国で千数百店にまで導入が拡大した。年末の駆け込みまできっちり対応していきたい」と意気込む。
同社の2021年賀の実績は、年賀はがきの発行枚数が対前年比87.3%となるなかで同99%と健闘を見せた。内訳は店頭即時処理が同94%、ラボ処理が同101%。2022年賀では、年賀はがきの総需が対前年比85.9%と推定され、「引き続き厳しい環境下にあるが、年末ギリギリの駆け込み需要獲得にチャレンジしていく」と同101%の高い目標を掲げる。内訳は店頭即時処理が同103%、ラボ処理が同100%。市場ウエイトでは2021年賀が対前年比0.6%増の5.0%の実績だったのに対し、2022年賀の目標では同0.7%増の5.7%を目指す。「年賀状ビジネスを盛り上げ、業界を盛り上げていきたい」と語る倉嶌氏。写真の持つ力を力強く訴えていく。
富士フイルムイメージングシステムズは、「2022年富士フイルムの年賀状概要発表会」を開催した。2022年賀状の基本方針と展開施策について、コンシューマー事業推進本部 フォトイメージング事業部長・倉嶌伸光氏が説明を行った。
日本郵便が昨年暮れに発行した2021年賀はがきの枚数は、対前年比87.3%となる21.3億枚。企業需要が大幅に減少したものの、個人需要が下支えし、当初予想されていた19.4億枚を上回った。なお、年賀はがきの漸減傾向に変わりはなく、2022年賀はがきは対前年比85.9%の18.3億枚が予想されている。
個人需要を下支えした要因のひとつが「写真入り年賀状」だ。コロナ禍で会いたい人に会えない、また、マスク越しで笑顔が見られないなかで、来年こそ明るい年にしていきたいとの想いを込め、会いたい人に写真で笑顔を届けられる写真入り年賀状が、コロナ禍の人々の心に響いた。
年賀はがきをタイプ別で見るとインクジェット紙の減少が顕著だ。2016年賀の21.2億枚から、5年後となる昨年2021年賀では12.2億枚まで減少。2022年賀では9.3億枚が予測される。一方で外注(4面連刷)は同6.6億枚から5.6億枚、2022年賀では5.0億枚と減少しているものの、2016年賀の総計33.3億枚が、2022年賀では18.3億枚へと大きく減少するなか、倉嶌氏は「お家インクジェット出力からの切り替えにより、外注は底堅い需要を維持している」と指摘する。
昨年2021年賀の富士フイルム年賀状の動向を振り返ると、早割り終了日となる12月7日と最大受付数を記録した12月27日の2つの山が認められた。特に後者については「年々後ずれする傾向にあり、年明けの需要も増加している。『年内ギリギリでも受け付けてほしい』『当日受け取れるようにしてほしい』『年明けの注文にも応えてほしい』といったニーズが高まっており、店頭での即時印刷やパック品の販売など、年末駆け込み型の需要の刈り取りが重要になる」と説明する。
写真入り年賀状にもコロナ禍で変化が見られた。ここ数年人気のあった多画面(5〜12画面)が7ポイントダウンし、反対に1から3画面が対前年比で9ポイントもアップした。「コロナ禍で旅行等にでかける機会が減り、ショット数そのものが減少している」と要因を分析。2022年賀では1〜3画面のデザインを大幅に拡充する。
重点施策として位置づけた「宛名印刷サービス」と「1枚無料体験キャンペーン」では、宛名印刷の比率がネット注文では対前年比1.7%増の21.5%、店頭受付では同3.3%増の7.9%へとそれぞれ拡大。「客単価アップにも貢献し、店頭受付ではさらに伸ばす余地がある」と手応えを掴む。一方、インクジェットプリントとは異なる銀写真の圧倒的な高品質を手軽に試せる「1枚無料体験キャンペーン」は、体験者数が対前年比で38%増加、体験者の実に約7割が購買に結びついている。「銀塩品質の認知を拡大することで、お家でのインクジェット出力からの切り替えがさらに期待できる」との見方を示す。
■あいさつ文編集がすべてのデザインで可能に
2022年富士フイルムの年賀状では、「写真で元気を届けよう!」をキャッチコピーに掲げ、コロナ禍で会いたくても会えない人に笑顔の写真を送ることを、昨年に引き続き力強く訴えていく。
重点施策は2つ。1つ目はフジカラー/写真店ならではの高品質、そして、面倒なことはすべてプロにお任せできる簡単便利さの特長をきちんと伝えること。断然キレイなラボ処理の銀塩写真仕上げと、最短1時間仕上げでその日のうちにお渡しできる店頭処理の印刷仕上げ。これまでは別々だった両者の受付ソフトを「iPOS」として一本化し、お客様のニーズに合わせた臨機応変な対応に磨きをかける。需要が高まる宛名印刷は「家庭のプリンターでは面倒との声が少なくない。宛名印刷も手軽にお店にお任せできることをアピールしたい」と展開を強化する。
2つ目はコロナ禍に自分の想いをより伝えることができる年賀状。これまで利用できるデザインが限定されていたあいさつ文の編集を、すべてのデザインで自由にできるように拡大。デザインのラインナップも強化され、要望が多かった「結婚報告」「出産報告」のデザインを復活するなど、デザインプレートは全522種類をラインナップする。
カタログは「写真入り年賀状」と「イラスト年賀状」のダブル表紙となり、年末の駆け込み需要に対応する1時間仕上げや、店頭機「iPOS」の注文フローなどをわかりやすく解説する。カタログとミニチラシにはQRコードが掲載され、店頭専用カタログとの連動を拡充し、スマホで選んだデザインが店頭で簡単に注文することができるようにする。「ご販売店にiPOSを推奨しており、全国で千数百店にまで導入が拡大した。年末の駆け込みまできっちり対応していきたい」と意気込む。
同社の2021年賀の実績は、年賀はがきの発行枚数が対前年比87.3%となるなかで同99%と健闘を見せた。内訳は店頭即時処理が同94%、ラボ処理が同101%。2022年賀では、年賀はがきの総需が対前年比85.9%と推定され、「引き続き厳しい環境下にあるが、年末ギリギリの駆け込み需要獲得にチャレンジしていく」と同101%の高い目標を掲げる。内訳は店頭即時処理が同103%、ラボ処理が同100%。市場ウエイトでは2021年賀が対前年比0.6%増の5.0%の実績だったのに対し、2022年賀の目標では同0.7%増の5.7%を目指す。「年賀状ビジネスを盛り上げ、業界を盛り上げていきたい」と語る倉嶌氏。写真の持つ力を力強く訴えていく。