公開日 2014/09/26 16:23

【第99回】にわかに活気づく “平面駆動ヘッドホン” 注目3機種聴き比べ!

[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
高橋敦
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
■満を持して!にわかに活気づいてきた平面駆動型ヘッドホンに全力で迫る
比較試聴レビューは4ページ目から!

音楽やオーディオの世界において「立体的」というのは褒め言葉として使われる表現だ。レビュー記事に「立体的な音色」「立体的な音場」といった表現があれば、その記事の執筆者はその作品や製品の音を高く評価していると考えてよいだろう。そしてその対義である「平面的」「平板」というのは音の乏しさを表す方向で使われることが多い。

しかし!今回はあえて「平面」をピックアップ!ヘッドホン関連ニュースを目敏くチェックしている方なら、このところ「平面駆動型ヘッドホン」の新製品が相次いでいることがちょっと気になっているのではないだろうか?

しかし言うまでもなくこの場合の「平面」は音質を表現した言葉ではなく、音を出す仕組み、ドライバーの形式の話だ。なので冒頭の前置きには特に意味がないのですっかり忘れていただきたい。というかこの連載の冒頭は意味がないことが多い。

忘れてもらったところで申し訳ないのだが、「平面」の対義が「立体」であることは思い出してほしい。平面駆動型ヘッドホンがあえて「平面」と表現されるということは、それと対になる「立体」ヘッドホンが存在するということだからだ。

でも実は「立体」ヘッドホンの正体は「一般的なダイナミック駆動型ヘッドホン全般」。つまり現在のヘッドホンの大半は立体ヘッドホンだったりする。

では一般的な「立体」ヘッドホンとにわかに活気づく「平面」ヘッドホンの違いとは何か?それは端的に言えば、電磁力によって振動させられて音を出すパーツ、振動板の形状だ。一般的なヘッドホンの振動板はドーム型(またはコーン型)。球の一部を切り出したような、あるいはすり鉢型のような立体だ。対して平面ヘッドホンの振動板はフラットな板状の平面だ。だから「平面駆動型」。実は実にシンプルな話だったりする。

まず、こちらは昨日発表されたソニー「MDR-Z7」のアルミニウムコートLCP振動板。一般的なドーム型をしている


対してフォステクスの平面駆動ヘッドホン「TH500RP」の構成。スクエア型の平面的な振動板を採用する

さらにAUDEZEの平面駆動ヘッドホン「LCD」シリーズの構成。こちらは円形の平面的な振動板だ
ではなぜドーム型ではなく平面型にするのか? その利点は?

次ページ“平面駆動”のメリットとは?

1 2 3 4 5 6 7 次へ

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 BRAVIAが空飛ぶ時代? 動画コンテンツの楽しみ方に押し寄せた大きな変化を指摘するソニーショップ店長。超大画面はさらに身近に
2 ネットワークオーディオに、新たな扉を開く。オーディオ銘機賞の栄えある“金賞”、エソテリック「Grandioso N1」の実力に迫る
3 Nothing、最大40%オフのウィンターセール開催
4 LG、世界初のDolby Atmos FlexConnect対応サウンドバー「H7」。オーディオシステム「LG Sound Suite」をCESで発表へ
5 「ゴジラAR ゴジラ VS 東京ドーム」を体験。目の前に実物大で現れる“圧倒的ゴジラ”の臨場感
6 衝撃のハイコスパ、サンシャインの純マグネシウム製3重構造インシュレーター「T-SPENCER」を試す
7 AVIOT、“業界最小クラス”のANC完全ワイヤレス「TE-Q3R」。LDAC、立体音響にも対応
8 ソニー「WH-1000XM5」に“2.5.1”アップデート。Quick AccessがApple Music/YouTube Musicに対応
9 「HDR10+ ADVANCED」が正式発表。全体的な輝度向上、ローカルトーンマッピングなど新機能も
10 クリプトン、左右独立バイアンプ機構のハイレゾ対応アクティブスピーカー「KS-55HG」新色 “RED”
12/19 11:02 更新
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー199号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.199
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
特別増刊
世界のオーディオアクセサリーブランド大全2025
最新号
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.23 2025冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.23
プレミアムヘッドホンガイド Vol.33 2025 SUMMER
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.33(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2025年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2025年冬版(電子版)
WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • プレミアムヘッドホンガイド
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX