• ブランド
    特設サイト
公開日 2014/08/28 11:31

“圧倒的な高CP”− AKAI professionalのモニタースピーカー「RPMシリーズ」の実力に迫る

【特別企画】プロオーディオで実績のある野村ケンジいちおしモデル
野村ケンジ
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

PCオーディオ、ニアフィールドオーディオで注目を浴びているアクティブスピーカー。ハイレゾが流行る中、設置性や機能性だけでなく、高品位な音質も求められているジャンルだ。そこで今回、プロオーディオで幅広い機器をラインアップし、評論家・野村ケンジ氏のお墨付きモデルであるAKAI PROFESSIONALの「RPMシリーズ」のクオリティを徹底チェックした。

個性的な魅力あるサウンド
使用感の良さでも好評を博す


月刊『AVレビュー』8月号の特集にて、アクティブスピーカーを15機種(サイズ違いのバリエーションモデル等を含めると20機種近く)試聴させてもらった。いずれも、モニタースピーカーとして使われる製品でありながら、オーディオリスニング用としても使えそうなしっかりとした個性を持った魅力的なサウンドを奏でてくれたのだが、その中でも一際印象に残ったのがAKAI professional「RPM500(詳細はこちら)」である。

RPM500。低域ドライバー50W/高域ドライバー40Wのバイアンプ仕様を採用し、計90W出力を実現した高効率・低歪率のClassA/Bアンプを搭載している

AKAI professionalブランドといえば、アナログシンセサイザーやサンプラーなど、往年の名機の姿を思い浮かべる人も多いと思うが、現在はニュマークジャパンの1ブランドとなり、MPCをはじめ、キーボードなどの電子楽器系をメインにラインアップしている(AKAI professionalの詳細はこちら)。サウンドクオリティの高さ、使い勝手の良さが好評を博し、プロ/アマチュアを問わず人気が高い。独立メーカー時代のエンジニアがそのまま取扱いの「ニュマークジャパン」に在籍しているなど、これまで培ってきた“サウンドポリシー”がしっかりと継承されているためだ。ただブランド名を引き継いだだけではなく、今でもオーディオブランドとしての確かな魅力を持ち合わせている。そんなAKAI professionalから、新たに登場したパワード・モニタースピーカーが「RPM500」「RPM800 LE」である。

RPM500

RPM800 LE

「現代音楽を正確に再生するため設計された」という「RPM500」「RPM800 LE」だけに、基本的なシステムはスタジオモニター然とした内容だ。まず、設置のシチュエーションに合わせて、低域カットオフや中域ブースト、高域音量コントロールなどサウンドバランスのカスタマイズが可能。入力としては、XLRと1/4インチTRS、RCAの3つを用意。サイドパネルを斜めにカットし、ピアノフィニッシュ調の仕上げを施したフロントパネルと組み合わせるなど、外観は上品なイメージにまとめ上げられており、自宅のリビングやデスクトップなどにも、最適である。

表面バッフルの中央部には「AKAI PROFESSIONAL」のブランドロゴが光る。1インチMDFと0.75インチMDFを筺体の材質に使用している。表面は黒のラッカー仕上げとなっている


入力端子には、RCA×1系統、XLR1×系統を装備する。ボリュームコントロール、バスレフポートも背面部に設置している

背面部には、設置場所・環境によって適した周波数カーブの調整が可能な近接コントロールスイッチ「PROX.CONTROL」、「LF CUTOFF」「MF BOOST」「HF TRIM」などのEQコントロールスイッチも搭載した

音質についても徹底的にこだわっているのが「RPM500」「RPM800 LE」の特徴だ。フロントバッフルは、1インチ厚のMDF素材と一般的なスピーカーとしては、あり得ない厚みを採用。この恩恵もあってか、シルクドーム・トゥイーターはホーンガイドが付けられている。これに組み合わせられる“赤い”ウーファーユニットは、振動板にケブラー素材を採用。口径は、「RPM500」が5.25インチ、「RPM800 LE」が8インチとなる。さらに、それぞれのユニットをバイアンプ駆動することで歪みのない、正確なサウンドを再現する。

トゥイーター部には、1.25インチのシルクドーム・トゥイーターを搭載。アンプの高域ドライバー40Wに対応する

ケブラーコーンの採用により反応速度の速い低域再現を実現した5.25インチウーファーを搭載している。低域ドライバーは50Wとなっている
 
歪みのないダイレクトな音
音楽性豊かな抑揚感を描く


確かに、サウンドクオリティに関しては両方とも十分なレベルを確立している。まず「RPM500」は、歪み感の少ないダイレクトなサウンドが特徴。音のひとつひとつが明瞭で、生バンドの演奏などは、とてもリアルに感じられる。ボーカルが熱気ある歌声を披露してくれる。適度な湿度感と共に、圧倒的なパワー感が感じられるため、ハツラツで活き活きとしたリアルな歌声が堪能できるのだ。音色も正確な表現を持ちつつも、音楽性豊かな抑揚感の高いサウンドを聴かせてくれる製品は多くない。

しかも、「RPM500」のペアで5万円強と言う価格は驚き。圧倒的なコストパフォーマンスの高さだ。もし、リビングなどスペース的に余裕があれば「RPM800 LE」という選択肢も魅力的だ。「RPM500」に対してさらに歪み感がなく、きめ細やかなサウンドへとグレードアップ。クラシックなども存分に楽しめる。

RPM800 LE(¥35,047・税抜/1本)RPM500よりも一回り大きなサイズの「RPM800 LE」をラインアップ。1.25インチトゥイーター/8インチウーファーを搭載し、低域ドライバー80W/高域ドライバー40Wの計120Wの出力アンプを搭載しているモデルだ

このように「RPM500」「RPM800 LE」は、モニタースピーカーならではの正確さに加えて、音質面での圧倒的なコストパフォーマンスを持ち合わせている。センスのよい外観も含め、デスクトップ環境で積極的に活用したい良質な製品だ。

こちらにも注目!
「AKAI professional / M-Audio モニタ・スピーカについて語る」野村ケンジ氏
【問い合わせ先】
(株)ニュマークジャパンコーポレーション
TEL/03-6277-2231



【SPECIFICATION】

<RPM500>
●形式:2ウェイ・バスレフ型 ●ユニット:トゥイーター→1.25インチ(約31.7mm)/ウーファー→5.25インチ(約133.3mm) ●クロスオーバ一周波数:2.6kHz ●感度:92dB (100mV) ●周波数帯域:50Hz〜30kHz ●S/N比:97dB ●入力インピーダンス:XLR→20kΩ/RCA→10kΩ ●アンプ出力:LFドライバー→50W/HFドライバー→40W ●入力端子:XLR/RCA ●外形寸法:約190W×330H ×230Dmm ●質量:約8kg

<RPM800 LE>
●形式:2ウェイ・バスレフ型 ●ユニット:トゥイーター→1.25インチ(約31.7mm)/ウーファー→8インチ(約203.2mm) ●クロスオーバ一周波数:2.7kHz ●感度:95dB (100mV) ●周波数帯域:38Hz〜30kHz ●S/N比:97dB ●入力インピーダンス:XLR→20kΩ/RCA→10kΩ ●アンプ出力:LFドライバー→80W/HFドライバー→40W ●入力端子:XLR/RCA ●外形寸法:約280W×432H ×330Dmm ●質量:約14kg


(レビュー執筆:野村ケンジ)

本記事は、月刊『AV REVIEW』2014年9月号からの転載です。AV REVIEW誌の詳細はこちら

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX