• ブランド
    特設サイト
公開日 2015/08/13 16:06

“Edition” 新章、始まる。Ultrasone「Edition M」レビュー

オトナの気品漂う、洗練のオンイヤー
小原由夫
  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE
ドイツ生まれのヘッドホン専業ブランド、「Ultrasone(ウルトラゾーン)」。独自の音響技術と厳選パーツを惜しみなく注ぎ込んだ、究極のフラグシップだけに与えられるのが「Edition」の称号だ。その名を纏った、はじめてのオンイヤー型ヘッドホン「Edition M」が8月15日に登場する。とてつもなく軽く、美しく、そして驚くほどに高音質。この夏、絶対に聴き逃せない本機のプロトタイプをいちはやくGET! 小原由夫氏が速報レポートする。

Ultrasone「Edition M」

シリーズの血統を受け継ぐポータブル機

独ウルトラゾーン社のトップラインにして、多くのヘッドホンファンが憧れる「Edition」シリーズ。非常に魅力的な初のオンイヤータイプ「Edition M」が届いたので、速報的にインプレッションをお届けしよう。

型番にある「M」は、モバイル(mobile)が語源と思われるが、同じポータブルタイプの「Edition 8」と比べるとイヤーカップのサイズは一回り以上小さくなっており、より気軽に持ち運べる軽快さを打ち出している。事実、新設計のドライバー口径は、Edition 8の40mmよりも10mm小さい30mmに。それでもEditionのDNAといえるチタニウム・プレイテッド・ドライバーは踏襲。エチオピアン・シープスキン・レザーのヘッドパッド/イヤーパッドも然りだ。シリーズならではの精悍な佇まいも伝承されている。ウルトラゾーンの真骨頂である、頭内定位を解消する「S-Logic Plus」や、人体への影響に配慮した「ULE」の採用はもちろんだ。

【S-LOGIC plusとは?】ドライバーを鼓膜の位置から意図的にオフセットすることで、自然な音像イメージを構築する技術がS-Logic。Plusは音の分離と定位、そして距離感を初期モデル以上に明瞭に再現できる進化版だ

【ULEとは?】Ultra Low Emissionの略。潜水艦をレーダー探知機で発見されないようにする特殊金属「ミューメタル」でシールドすることで、健康に悪影響を及ぼす電磁波を最大98%シャットアウトする技術

一方で、スチールのアジャスター部の合理的な機構に感心する。スイーベル機構やヘッドバンドの折り曲げ等、ポータビリティを考えた常套手段をあえて採用しない点も、いかにも同社らしいこだわりといえよう。マイクリモコン付きOFCケーブルが付属するが、MMCXコネクタの採用で、リケーブルにも対応する。

「Edition M(左)」と「Edition 8(右)」の比較。大きさがひとまわり違うほか、重さもEdition 8に比べて107gほど軽量化することに成功している

マットルテニウムコーティングが施された、Edition Mのイヤーカップ部。新開発のヘッドバンド調整機構も備える


イヤーパッドとヘッドパッドには、高級車のシートの一部などにも採用される「エチオピアン・シープスキン・レザー」を採用

ケーブルは着脱式。汎用性の高いMMCXコネクタを採用している
装着感はすこぶる良好だ。側圧はきつくなく、オンイヤー型だが耳へのフィット感は非常にソフト。軽さも相まって、長時間のリスニングでもストレスはさほど感じないだろう。

実際にEdition 8を愛用している筆者だが、その感覚からしてもEdition Mのサウンドは違和感がなかった。中高域の解像感と立体的なスケール感は、まぎれもなくシリーズの血統を受け継いだものだ。くっきりとしたボーカルの音像定位、アンサンブルの豊かな響きなど、軽快な掛け心地も相まって、実に開放的な鳴り感なのだ。さすがに口径の大きなEdition 8に低域の量感と伸びではかなわないものの、同じドライバー口径の他社モデルよりもしっかりとした低音が表現できる。

実際、CHORDのUSB DAC内蔵ヘッドホンアンプ「Hugo」と組み合わせてみると、圧倒的なそのドライブ力により、ローエンドの力感がグンと増す。ベースのピッチはより克明になり、思わず体を前のめりにしてリズムを刻んでいたのに気付いた。ボーカルもさらにリアリスティックな質感となり、このペアはアウトドアでもぜひ実践してみたいと思った次第。大いに期待して発売を持ちたい「Edition M」である。

お問い合わせ
タイムロード TEL/03-6435-5710

【SPEC】 ●型式:密閉ダイナミック型 ●ドライバー口径:30mm ●再生周波数特性:10〜38,000Hz ●出力音圧レベル:99dB ●インピーダンス:40Ω ●質量:153g ●付属品:1.2mリモートマイク付きOFCケーブル(MMCX-3.5mmステレオミニ)、クリーニングクロス、キャリングバッグ

<この記事の内容は「PREMIUM HEADPHONE GUIDE 」vol.14 からの転載です>

この記事をシェアする

  • Twitter
  • FaceBook
  • LINE

関連リンク

トピック

クローズアップCLOSEUP
アクセスランキング RANKING
1 楽天ブラックフライデーでJBLの超人気サウンドバー「BAR 1000/800」が激安!プロも驚く革新的モデルはどんな音を鳴らす?
2 評論家が厳選!マランツ「MODEL M1」でPolk Audio/KEF/TAD/Harbethのスピーカーを鳴らす
3 ビクター新ワイヤレスヘッドホン「HA-S99N」速攻レビュー! 評論家が「もう驚きでしかない」と高評価した魅力とは?
4 ボーズ、McIntosh Groupを買収。マッキントッシュ、ソナス・ファベールが傘下に
5 レグザが100型クラス大画面4Kテレビを拡充する理由とは? 目黒蓮の特別コメントも
6 パナソニック「2023年度 優秀ご販売店様謝恩会」を開催。21店が栄誉に輝く
7 山之内 正氏によるエソテリック×アキュフェーズ×マランツ比較試聴会、「ハイエンドオーディオ&アクセサリーショウ2024」で開催
8 オーディオファイル待望の物量投入型プリメインアンプ!デノン「PMA-3000NE」をクオリティチェック
9 B&Wの音は “信頼に値する重要な指標”。音元出版の新試聴室に「802 D4」が導入されたワケ
10 新開発ユニットを巧みに操る懐深いサウンド。ELAC「Debut 3.0」フロア型/ブックシェルフ型を聴く
11/22 10:41 更新
MAGAZINE
音元出版の雑誌
オーディオアクセサリー193号
季刊・オーディオアクセサリー
最新号
Vol.194
オーディオアクセサリー大全2025~2026
別冊・ケーブル大全
別冊・オーディオアクセサリー大全
最新号
2025~2026
プレミアムヘッドホンガイドマガジン vol.22 2024冬
別冊・プレミアムヘッドホンガイドマガジン
最新号
Vol.22
プレミアムヘッドホンガイド Vol.32 2024 AUTUMN
プレミアムヘッドホンガイド
(フリーマガジン)
最新号
Vol.32(電子版)
VGP受賞製品お買い物ガイド 2024年冬版
VGP受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年夏版(電子版)
DGPイメージングアワード2024受賞製品お買い物ガイド(2024年冬版)
DGPイメージングアワード受賞製品お買い物ガイド
(フリーマガジン)
最新号
2024年冬版(電子版)
音元出版の雑誌 電子版 読み放題サービス
「マガジンプレミアム」お試し無料!

雑誌販売に関するお問合せ

WEB
  • PHILE WEB
  • PHILE WEB AUDIO
  • PHILE WEB BUSINESS
  • ホームシアターCHANNEL
  • デジカメCHANNEL
AWARD
  • VGP
  • DGPイメージングアワード
  • DGPモバイルアワード
  • AEX
  • AA AWARD
  • ANALOG GPX