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公開日 2015/08/21 15:21

ULTRASONE「Edition M」 レビュー − 旗艦シリーズ“Edition”の技術を凝縮したオンイヤーヘッドホン

軽快な装着感も追求
野村ケンジ
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Editionシリーズ初のオンイヤーヘッドホン

上質で上品で、スタイリッシュ。それでいて“あからさまな高級感”ではなく、あくまでもさりげない演出がいい。それに外に持ち出すヘッドホンなのだから、装着感が良好なのはもちろん、軽快さも持ち合わせていてほしい。肝心の音質は当然、最上級のすばらしいものを。

そんな“わがまま言いたい放題”のリクエストにも応えてくれる、上質さと手軽さを巧みに両立させたポータブルヘッドホンが登場した。それがULTRASONEの最新モデル「Edition M」(関連ニュース)だ。

「Edition M」¥OPEN(市場想定価格120,000円前後)

ULTRASONEのヘッドホンといえば、コンシューマー向けの高級モデル「Editionシリーズ」を筆頭に、ミドルクラスの「Performanceシリーズ」、プロ用モニター「PROシリーズ」など、幅広いラインナップを擁している。名前からも分かるとおりEdition Mはは旗艦ラインEditionシリーズの、しかもシリーズ初となるオンイヤータイプ・ヘッドホンだ。そして、そのスタイルからも分かる通り、“Editionシリーズの高音質をあらゆる場所で手軽に楽しんでほしい”という明快なコンセプトを持っている。

外観からも、その意図はよく伝わってくる。「Edition 8」もハウジング部はかなり小型だったが、Ediion Mのハウジングはそれよりも格段にコンパクトだ。ハウジング表面にはライトブラウンカラーに上品に仕上げたマットルテニウムコーティングが施されており、ヘッドバンドとつながるセンター部分と絶妙なツートンカラーで色分けされている。

ハウジング中央部が可動するので、ちょうど良い角度でイヤーパッドが耳にフィットする

エチオピアンシープスキン・レザーによるヘッドパッドとイヤーパッドを備える

ここに上品で肌ざわりのよいブラックカラーのエチオピアンシープスキン・レザーによるヘッドパッドとイヤーパッドが組み合わされる。さらにメタル製の“S-Logic”エンブレムバッジもあしらわれ、上品かつ上質なイメージを演出。コーディネートのセンスの良さは、ULTRASONEのヘッドホンの中でもEditionシリーズならではと言える。

装着性や軽量性などユーザビリティーにも配慮

一方で、ユーザビリティーの面でも様々な配慮に見られる。例えばヘッドバンドのスライダー調整機構は、軽量化にも配慮された新タイプをEdition Mのために開発。151gという軽量を実現すると共に、肌触りのよいシープスキン製イヤーパッドや、頭部に追従して動作するハウジング部などと相まって、軽快な装着感と良好なフィット感をもたらしている。側圧も絶妙で、長時間つけていてもあまり負担にならない。こと装着性に関しては、なかなかの良好さだ。

軽量化にも配慮した新設計のスライダー機構

「Edition 8 Romeo」や「Edition 8 Carbon」と同じく、MMCX端子によるリモコン付の着脱式ケーブルを採用している点もありがたい。iPhoneやスマートフォンが最もメジャーなDAP(ポータブルオーディオプレーヤー)である昨今において、Edition Mのようなポータブルヘッドホンにはリモコン付きケーブルは必須アイテム。一方で、ここまでの高級モデルであれば積極的にリケーブルして、バランス・ヘッドホン出力なども試してみたい。そういったマニアライクな部分にもしっかり配慮されているのもULTRASONEらしい。

MMCXプラグによるケーブル着脱に対応

ケーブルはL字型ステレオミニ端子を採用

新開発のチタニウムプレイテッド・ドライバーを搭載

肝心のサウンドについては、Editionシリーズならではの独自テクノロジーがふんだんに盛り込まれている。音質の要となるドライバーユニットは、オンイヤータイプ用である本機のために口径30mmの新型チタニウムプレイテッド・ドライバーを開発。ご存じの通り、チタニウムプレイテッドドライバーはEditionシリーズを代表する「Edition 8」や、トップエンド機「Edition 5」などにも採用されているドライバーだ。

もちろんULTRASONEの特許技術である「S-LOGIC Plus」テクノロジーも搭載され、ワイドなダイナミックレンジと開放感あるサウンドフィールドを堪能することができる。また有害な電磁波をカットするULE(低周波電磁波低減技術)もしっかり装備するなど、音質面の基本設計は他のEditionシリーズに共通している。

次ページ装着性とサウンドをチェックする

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