公開日 2015/04/02 10:03
「ポータブル最高峰の音を目指した」− OPPOプロダクトマネージャーに聞く「PM-3」「HA-2」
ブランド背景と歴史についても聞いた
OPPO Digital Japanが今年2月に発表したコンパクトなポータブルヘッドホンアンプ「HA-2」と、密閉型の平面磁界駆動型ヘッドホン「PM-3」は、そのサウンドはもちろん、デザイン性や斬新なアプローチでさっそく注目を集めている。発表会時に来日したOPPO Digital,INCのプロダクトマネージャーであるクリストファー・ヴィック氏にHA-2とPM-3の詳細、そしてOPPOというブランドの全貌について伺うことができた。
■ポータブル製品でありながら、据え置き型と同等以上のクオリティを目指した
ーー 今回は新製品であるポータブルヘッドホンアンプ「HA-2」、そしてヘッドホン「PM-3」についてお伺いしたいと思います。まず、2機種に共通したコンセプトはあるのでしょうか。
ヴィック氏 ご存じのとおりHA-2はDAC内蔵のポータブル型ヘッドホンアンプ、PM-3は密閉型を採用した平面磁界駆動型ヘッドホンです。両製品に共通したコンセプトは、“ポータブル向け”である点です。しかし、OPPOはただポータブルオーディオに参入するわけではありません。ポータブル製品ではありながらも、既存の据え置き型オーディオと同等、もしくはそれ以上の音質や品質を実現することを目指しました。
■ドライバーをはじめとした機構をポータブル向けに改良したPM-3
ーー それでは、ヘッドホンであるPM-3についてお話を伺います。平面磁界駆動型でありながら密閉型を採用したポータブルモデルである点も注目されています。
ヴィック氏 PM-3において最も特筆するべきポイントはやはり、平面磁界駆動型でありつつ恐らく世界で初めてポータブルでの使用を想定して開発されたヘッドホンであることです。平面磁界駆動型でありながら能率も非常に高く、ポータブルプレーヤーやスマートフォンで直接駆動することも可能です。サイズのコンパクト化、軽量化にもこだわりました。
ーー モバイル用途の平面磁界駆動型ヘッドホンを実現する上で、技術的にも工夫すべき点や苦労されたところがあったかと思います。
ヴィック氏 ポータブル向けを実現する上で、まずドライバーの設計にカギがあります。ほとんどの平面磁界駆動型のヘッドホンは磁気回路を片側だけにしか持たないのに対し、PM-3では磁気回路を両側に持つことで高能率を実現しました。さらにPM-1、およびPM-2では楕円だったドライバーユニットを真円径に変更することで、ユニットの小型化、エンクロージャー構造のコンパクト化も実現し、結果として本体の軽量化も達成することができました。
ーー PM-3が搭載する磁気回路は、これまでのOPPOのヘッドホンから変更はあるのでしょうか。
ヴィック氏 PM-1、PM-2とほぼ同様の設計ではありますが、PM-3の方がより小型の磁気回路を使用しています。
■ポータブル用途を考慮して低域再現を積極的にチューニング
ーー PM-1、PM-2は開放型モデルということもあり、あくまで屋内向けのヘッドホンでした。PM-3はOPPO初の屋外/ポータブル向けヘッドホンとなりますが、“ポータブル”ならではの音作りというのはされたのでしょうか。
ヴィック氏 音作りについては、PM-1、PM-2をリファレンスとしつつ、変更も加えています。具体的には125Hzよりも下の低域をしっかりと再生できるようにチューニングしてあります。もちろん、単にベースをブーストしたというわけではなく、低域の再現性を考慮しながら、ポータブルでも聴き取りやすい低域が再現できるように調整したのです。
ーー なるほど。
ヴィック氏 しかし、低域再現はPM-3の特徴ではありますが、大前提となっているのはリニアなレスポンスであり、オーディオマニアが聴いても十分に満足できる音質です。先ほどお話した低域についても、単に量感を出すのではなく、最低域でも音程が明確で、躍動感をもって聴こえるように追い込んでいきました。
ーー 低域再現には特にこだわったということなのですね。
ヴィック氏 125Hz以下の最低域に躍動感があると、音楽そのものに生命感のようなものが溢れてきます。巷では単に量感を感じやすい中低域を強調しただけのヘッドホンも多いですが、OPPOではオーディオメーカーだからこそ可能な低域の再現性には特にこだわりました。ただ、ポータブル用途のモデルだからこそ求められる低域再現がありますので、積極的なチューニングも行っています。
■ポータブル製品でありながら、据え置き型と同等以上のクオリティを目指した
ーー 今回は新製品であるポータブルヘッドホンアンプ「HA-2」、そしてヘッドホン「PM-3」についてお伺いしたいと思います。まず、2機種に共通したコンセプトはあるのでしょうか。
ヴィック氏 ご存じのとおりHA-2はDAC内蔵のポータブル型ヘッドホンアンプ、PM-3は密閉型を採用した平面磁界駆動型ヘッドホンです。両製品に共通したコンセプトは、“ポータブル向け”である点です。しかし、OPPOはただポータブルオーディオに参入するわけではありません。ポータブル製品ではありながらも、既存の据え置き型オーディオと同等、もしくはそれ以上の音質や品質を実現することを目指しました。
■ドライバーをはじめとした機構をポータブル向けに改良したPM-3
ーー それでは、ヘッドホンであるPM-3についてお話を伺います。平面磁界駆動型でありながら密閉型を採用したポータブルモデルである点も注目されています。
ヴィック氏 PM-3において最も特筆するべきポイントはやはり、平面磁界駆動型でありつつ恐らく世界で初めてポータブルでの使用を想定して開発されたヘッドホンであることです。平面磁界駆動型でありながら能率も非常に高く、ポータブルプレーヤーやスマートフォンで直接駆動することも可能です。サイズのコンパクト化、軽量化にもこだわりました。
ーー モバイル用途の平面磁界駆動型ヘッドホンを実現する上で、技術的にも工夫すべき点や苦労されたところがあったかと思います。
ヴィック氏 ポータブル向けを実現する上で、まずドライバーの設計にカギがあります。ほとんどの平面磁界駆動型のヘッドホンは磁気回路を片側だけにしか持たないのに対し、PM-3では磁気回路を両側に持つことで高能率を実現しました。さらにPM-1、およびPM-2では楕円だったドライバーユニットを真円径に変更することで、ユニットの小型化、エンクロージャー構造のコンパクト化も実現し、結果として本体の軽量化も達成することができました。
ーー PM-3が搭載する磁気回路は、これまでのOPPOのヘッドホンから変更はあるのでしょうか。
ヴィック氏 PM-1、PM-2とほぼ同様の設計ではありますが、PM-3の方がより小型の磁気回路を使用しています。
■ポータブル用途を考慮して低域再現を積極的にチューニング
ーー PM-1、PM-2は開放型モデルということもあり、あくまで屋内向けのヘッドホンでした。PM-3はOPPO初の屋外/ポータブル向けヘッドホンとなりますが、“ポータブル”ならではの音作りというのはされたのでしょうか。
ヴィック氏 音作りについては、PM-1、PM-2をリファレンスとしつつ、変更も加えています。具体的には125Hzよりも下の低域をしっかりと再生できるようにチューニングしてあります。もちろん、単にベースをブーストしたというわけではなく、低域の再現性を考慮しながら、ポータブルでも聴き取りやすい低域が再現できるように調整したのです。
ーー なるほど。
ヴィック氏 しかし、低域再現はPM-3の特徴ではありますが、大前提となっているのはリニアなレスポンスであり、オーディオマニアが聴いても十分に満足できる音質です。先ほどお話した低域についても、単に量感を出すのではなく、最低域でも音程が明確で、躍動感をもって聴こえるように追い込んでいきました。
ーー 低域再現には特にこだわったということなのですね。
ヴィック氏 125Hz以下の最低域に躍動感があると、音楽そのものに生命感のようなものが溢れてきます。巷では単に量感を感じやすい中低域を強調しただけのヘッドホンも多いですが、OPPOではオーディオメーカーだからこそ可能な低域の再現性には特にこだわりました。ただ、ポータブル用途のモデルだからこそ求められる低域再現がありますので、積極的なチューニングも行っています。
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