ボーズからこの度新しく登場するホームシアターシステム「Lifesytle 48」には、同社が独自に開発した「uMusic」が搭載されている。この機能では、ユーザーの好みを学習したシステムが視聴時に最適な楽曲を自動的に選んでくれる「uMusicインテリジェントナビゲーション」をはじめ、今までとは違った新しい音楽の楽しみ方が提案されている。今回はライターの折原一也氏が全3回に渡るロングラン・チェックレポートにより、「uMusic」の魅力とその使いこなしを詳しくご紹介していく。
※今回のロングラン・チェックレポートではLifestyle48の米国仕様モデルを使ってテストしています。日本国内で販売されている製品では全てのGUIが日本語表示に対応します。
■上質なホームシアターをワン・パッケージで実現する「Lifestyle
48」
ボーズから2005年6月に発売される「Lifestyle
48」は、トータル・プレミアムオーディオシステムと名付けられ、オーディオシステムの理想とされる機能を実現したホームシアターパッケージだ。
Lifestyle 48には、DVD/CDプレイヤーやデジタル放送の音声の再生にも対応したメディアセンター、豊かな低音を再生するベースモジュールとコンパクトな5本のサラウンドスピーカーが含まれる。このパッケージはリビングに設置するカジュアルホームシアターにも向いた構成となっており、薄型大画面を中心とした視聴環境の構築にもぴったりだろう。また、デジタル自動音場補正システム「ADAPTiQ」により、簡単なルームセットアップを可能としている。
|
|
▲リモコンの「System」ボタンから表示する設定画面では各種設定を変更できる。音質のコントロールや映像の設定はこちらから行う |
Lifestyle 48の機能が実現するのは、手軽にセットアップできるホームシアター環境だけではない。製品の中心となるメディアセンターには、ボーズ独自のインテリジェント・ミュージックシステム「uMusic」が搭載されているのが注目すべきポイントだ。この「uMusic」とは、音楽CDからメディアセンターに内蔵されたハードディスクに楽曲を取り込み再生を行うためのトータルシステムで、快適な音楽再生を実現する様々な試みが行われている。今回はこの「uMusic」を中心に使いながら「Lifestyle
48」のロングラン・チェックレポートをご紹介していこう。
■「uMusic」に楽曲を取り込もう
では早速、音楽CDの取り込みから始めてみよう。「uMusic」に楽曲を取り込むには、メディアセンターに搭載されているCD/DVDドライブに音楽CDをセットして「Store」機能を実行する。メディアセンターのCD/DVDドライブのすぐ隣に「Store」ボタンが用意されているので、音楽CDをセットしてボタンを押していくだけなので操作は簡単だ。また、このボタンはディスクトレイを閉じてすぐに操作を受け付けてくれるため、連続して音楽CDを取り込む際にもストレスのない使い勝手だ。
|
▲音楽CDからの取り込みは、メディアセンターのCD/DVDドライブにディスクを入れたあと、本体の「Store」ボタンを押して行う |
取り込みにかかる時間はアルバム1枚で5分程度と短く、次々に音楽CDの取り込みを進めることができる。取り込み中は、進行状況が液晶画面にパーセントで表示される。なお、既に別の音楽CDを取り込んだ状態では、音楽を再生しながら取り込みを行うことも可能だ。また、取り込みは一度に10枚までとなっており、取り込み後電源を落とした際にハードディスクへの書き込みが行われる。
「uMusic」に取り込まれた音楽は、自動的に圧縮されてハードディスクに保存される。最大約350枚のCDが保存できる。取り込みの際には本体ハードディスク内蔵されたGracenote
CDDBのCDデータベースに楽曲情報の問い合わせが行われ、アーティスト名、タイトル名が自動的に付けられる。このアーティスト、タイトル名が付けられた楽曲データベースが、「uMusic」を使った快適な音楽ライフを実現するための礎となっていくのだ。また楽曲が登録される際には同時にテンポや曲調など、曲の持つニュアンスが解析され、ユーザーの好みを学習するために活用されるという。
|
|
▲ライブラリでは、テレビの画面上でジャンル、アーティスト、アルバムの順に絞り込みを行い再生できる |
▲各種の操作は、本体液晶ディスプレイからも画面と同じような情報を確認できる。本体液晶だけを見て操作することも可能だ |
■「uMusic」から楽曲を再生してみよう
取り込まれた楽曲の再生には、大きく分けて2種類の方法がある。一つが、ライブラリー機能を使ってジャンル、アーティスト、アルバム名を指定して再生する方法で、ハードディスクジュークボックス製品と聞いて真っ先に思い浮かぶのがこちらの方法だろう。操作も簡単で、リモコンの「Library」ボタンを押してテレビ画面上にデータベース画面を表示して、画面を見ながらアーティストなどを選んで再生を行える。
もう一つが「uMusic」の持つ、「インテリジェントナビゲーション」を使った再生で、基本はライブラリー全体を対象としたランダム再生としながら、音楽がかかっている最中に「好みが合う」「合わない」というレイティング(評価)を与えていくことで好みの曲を中心に再生できるようになる。こちらの操作は更に簡単で、リモコンの「uMusic」ボタンを押すだけだ。こちらは画面を見る必要もなく自動的に再生が開始される。曲名やアーティスト、アルバム名などは、本体に用意された液晶ディスプレイで確認できる。
|
|
▲再生中にリモコンの「info」ボタンを押すと再生中の楽曲情報を確認できる。ここでもCDDBを内蔵したことが活かされる |
▲本体の液晶モニタは、アーティスト、アルバム、曲名を順に表示する。「uMusic」で再生中に曲を確認するときには便利だ |
これら2つの再生には、まだまだ細かな機能がある。詳しくは次回以降のレポートで操作法と合わせて追っていくとしよう。
レポート初回となる今回は、何日かに分けて洋楽ロックを中心に音楽CDを取り込んでみた。日頃聞く音楽CDは数枚程度となってしまうことが多いが、一度「uMusic」に取り込んでしまえばディスクの入れ替えを意識することなく再生できるようになり、懐かしい音楽に触れる機会も増えてくる。次回レポートでは、そんな体験を加速させる再生機能の使いこなしと、「uMusic」に自分の好みを学習させていく方法を紹介していこう。
▲写真はクリックで拡大
|
BOSE ホームシアターシステム
Lifestyle
48
\499,800(税込)
2005年6月15日発売
>>BOSEサイトの製品紹介ページ
>>製品データベースで調べる |
|
【uMusicとは】
Lifestyle 48は、ボーズが独自に開発したインテリジェント・ミュージックシステム「uMusic(ユー・ミュージック)」を搭載する。これによりメディアセンターにCD約350枚分もの楽曲が保存でき、さらにシステムがユーザーの好みを学習して、エンターテインメント・シーンに最適な楽曲を提供する、自動音楽再生も実現している。 |
|