デジタル放送の登場でテレビが急速に進化している。メインストリームの大画面薄型テレビはもちろんのこと、書斎やキッチンなどで楽しむセカンドテレビとして、23〜27型のミドルクラス薄型モデルも人気を急激に伸ばしている。それだけでなく、地デジ対応のWindows
Vista搭載パソコンも続々と登場し、さらにワンセグ放送を楽しめる携帯電話や携帯マルチメディアプレーヤーなど、テレビや動画を好きなサイズで、好きな場所で楽しめる時代がやってきた。
このように多様な動画再生環境を、いっそう快適なものに彩ってくれるのがマルチメディアスピーカーシステムだ。あらゆるAV機器が簡単に接続でき、最高の音質でサウンドをまとめ上げる、料理で言うところの大切なスパイスのような存在だ。たとえばミドルサイズの薄型テレビは、ハウジングのサイズにゆとりがないので中低音域の再生に限界がある製品をしばしば見かける。映画や音楽番組を見ていてもいまひとつ迫力に欠けるのだが、マルチメディアスピーカーシステムを付け加えることによって、物足りなかったサウンドクオリティが驚くほど豊かに改善するのだ。
マルチメディアスピーカーシステムにはいくつかの製品があるが、その代表格とも言えるのがボーズのCompanionシリーズだ。高性能ドライバーを搭載するコンパクトなフロントスピーカーを軸に、最小限の設置面積で驚くほど豊かで広がりのあるサウンドを奏でる。さりげなく設置できるので「音にはこだわりたいが、大仰なシステムは不要」と考える人に最適なスピーカーシステムと言えるだろう。
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▲サテライトスピーカーの比較。左は「Companion
3-II」のシステムで中高音域を受け持つマイクロキューブスピーカー。右の「Companion
5」 が採用するマイクロアレイスピーカーは、1つのスピーカー内にボーズ独自の50mmドライバーを2本内蔵する |
▲アンプ内蔵ベースモジュールの背面端子部。「Companion
5」 のベースモジュール(右)はUSB接続端子を搭載している |
“Companionシリーズ”には大きく分けて、デスクトップ環境での使用を想定したニアフィールドタイプと、6から8畳程度の部屋全体に音を広げて楽しむミドルフィールドタイプがある。
ニアフィールドタイプの新製品として注目されているのが「Companion
5」だ。ボーズ独自のデコーダー「Bose Digital」とデジタルサラウンドプロセッサー「TureSpace」により、デスクトップ環境程度の距離で再生したときに、ベストな音空間を再現するように最適化されている。“スーパーフロントサラウンド”の技術により、2つのフロントスピーカーと重低音再生を担うベースモジュールだけで、ニアフィールド再生でリスナーの全身を包み込むような空間印象を作り出す。パソコンでDVDやストリーミング動画を楽しむのに最適なシステムだ。
一方のミドルフィールドタイプには「Companion 3-II」がある。「Companion
5」とシステム構成は似ているが、フロントサラウンド再生には対応しない。その代わりに、本機ではスピーカーとのリスナーの距離を限定せずに設置できるのが大きなメリットである。デスクサイド用としても、リビングルーム用としても利用できる守備範囲の広いモデルだ。たとえばサウンドに物足りなさを感じるミドルサイズの液晶テレビと一緒に使えば、驚くほどにサウンドのクオリティがアップする。
■サービスエリアと用途で分類したBOSE最新サウンドシステム
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