PW:さて、お二人は最近ライブをする際に、BOSEのミュージシャン向け楽器用サウンドシステム「L1
model I system」を使用なさっているそうですね。
(写真はシングルベースパッケージ・¥248,850(税込))
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BOSE
ミュージシャン向けサウンドシステム
L1 model
I system (取扱店限定モデル)
¥210,000(税込)〜
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ラインアレイスピーカー「L1」とパワースタンド「PS1」から構成されるミュージシャン向け楽器用サウンドシステム。1セットでメインスピーカー/モニタースピーカー/楽器用アンプとして機能する。ミュージシャンの後方に設置することで、観客とミュージシャンが聴く音の不一致や、ボーカルや楽器の聞き取りづらさなどを解決することが可能だ。 |
Chika:ええ。“L1”に初めて触ったのは今年の1月末です。使ってみた第一印象は「すごいものができたな!」。二人で練習しているときに聴いている音とほぼ同じ「生音」を再生してくれることに驚いて、これなら私たちが目指している音を実現してくれると思いました。
Kohei:一般的な、前方にモニタースピーカーを置くスタイルとは音の聞こえてくる場所が違うので、最初は戸惑いましたが、すぐ慣れました。自分の後ろにスピーカーを置くことで、自分の立ち位置からお客さんに向けて音が出ていることがよく分かるんです。自分の出している音が、舞台の上から会場中を包み込んでいく感じを、演奏しながら感じられる。
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▲Chikaさん |
Chika:それに、これまでは広い会場であるほど自分たちの音と遠くのお客さんの聴いている音が違ってしまうことに悩んでいましたが、“L1”を使うと、遠くの席のお客さんにも細かい音の粒を伝えることができるんです。席の場所によって音の聞こえ方があまりにも違ってしまうと、同じ値段を払って来てくれた方たちに申し訳ないなという思いがありましたが、“L1”はこれをクリアしてくれました。ステージ近くでも会場の後ろ側でも、音の聞こえ方をほぼ一緒にすることができることはとても嬉しいことです。
PW:今回のツアーのPAにも“L1”を使用されたとか。全国を回って、大きさや環境がさまざまな会場があったと思いますが、それに対して“L1”はどういう働きをしてくれましたか?
Kohei:今までは会場によってモニタースピーカーなどの機材が違うし、PAさんの感覚も毎回毎回細かく違ってくる。だからその会場ごとに、ぴったりの音になるように時間かけて機材を調整しないといけなかったんです。それはとても大変な作業でした。
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▲パワーアンプを内蔵したスピーカースタンド「PS1」(左)とオプション品となるB1ベースモジュール(写真はクリックで拡大) |
▲オプションの「T1
ToneMatch audio engine」。入力系統の拡張、空間系エフェクトなどの機能を搭載する(写真はクリックで拡大) |
Chika:今回のツアーではそういった点の苦労がなかったのも良かったですね。“L1”が1セットずつあればPAはもう全て大丈夫なので。会場の広さや響きの具合に応じて自分たちで音を調整することも、オプションのプロセッシングユニット(T1
ToneMatch audio engine)のつまみを操作するだけで簡単に行えるので、いろいろな環境の会場でも、私たちの考える「いい音」を届けることができたと思います。
Kohei:しかも、今までより会場との一体感がはっきり感じられたんです。演奏している僕たちの後ろから出る音が会場全体が包み込んで、一つになる感じがより強く実感できました。
Chika:それに、今までは自分たちの前にあるモニタースピーカーに対して歌っているような感じになっていたことに気づきましたね。モニタースピーカーからいい音が出るために歌っていたなあ、と。舞台の上だけじゃなくて、会場全体に音を行き渡らせるぞ、というのが、演奏しながら感じられました。
インタビューはとても和やかなムードで行われた。おふたりは笑顔を絶やさない柔らかな雰囲気ながらも、音に対してはハッキリと自分たちの言葉で自分たちの目指すものを語ってくれ、聴き手に「いい音」を提供することに対する確固たるこだわりがあることが伝わってきた。 |