それでは実際に製品のサウンドをチェックしてみよう。M3の特徴は、デジタルアンプを内蔵したアクティブスピーカー仕様となったことでステレオミニジャックを搭載した各種機器と組み合わせて音楽を楽しめることだ。
デジタルオーディオプレイヤーのiPodとの組み合わせも、ヘッドフォンジャックから出力してケーブル一本で簡単に接続ができる。こちらは洋楽のロックやテクノなどのタイトルを中心に試聴した。ロックではアコースティックギターの弦が艶のあるサウンドを奏で、余韻をしっかりと再現する。エレキギターとベースのサウンドでは、抜けるようなギターの音色を質感たっぷりの心地よい低音がサポートする。テクノは低音のビート感が響き、小型のスピーカーであることを忘れてさせてくれるほどだ。
ノートパソコンのヘッドフォン端子にも接続し試聴を行ってみた。今回はiTunesに取り込んである邦楽タイトルを再生してみたところ、やはりボーカルの迫力、バックバンドとの一体感に格別の違いがある。各種機器との手軽な接続で、音楽を高品位に楽しむ機会がぐんと広がる点も嬉しいポイントだ。
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▲iPodとの組み合わせを、ロックやテクノのタイトルを中心にチェックした。ポータブルオーディオのサウンドを自然、かつ迫力豊かに再現する |
▲ノートPCと組み合わせた相性もテストした。身近なデバイスのサウンドを、気軽にクオリティ・アップできる点は「M3」が実現する大きな魅力のひとつだ |
さらに今回はSACD/CDプレイヤーと組み合わせたサウンドチェックも試みた。ダイアナ・クラールのSACD/CDハイブリッド仕様のアルバム『THE
GIRL IN THE OTHER ROOM』を再生してみた。リスニングの際にはスピーカーの間を50cm程度開けてセットし、ニアフィールドで試聴を行った。そのサウンドは、コンパクトなサイズからは想像も付かないほどで、特に豊かに響く低音に驚かされた。ウッドベースのサウンドがしっかりと響き、雰囲気あるジャズの空間を再現する。また空間の広がりがしっかりと再現されており、センターに定位する深みのあるボーカルと個々のサウンドが心地よく響く。それは101MMから続くボーズ社の迫力ある音作りを思い起こさせる鳴り方で、オーディオシステムとして組み合わせても使うのにも十分な実力を備えていると言えるだろう。
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