Sound Swellが「良い音」に出会ったのは、お店のオープンを間近に控えた6月の半ば頃でした。元々カーオーディオには強い興味を持っていたという金輪さんは、お店のオープンを計画していた当初は店内にレトロなアメリカのビンテージ・カーをディスプレイして、カーオーディオで再生する音楽をBGMにしたいと考えていたそうです。やがてお店のサウンドレイアウトを本格的に検討する段階になった頃、大のオーディオファンでありご自宅にホームシアターを所有する清水宏保さんにアドバイスを求めた金輪さんは、ボーズのサウンドシステムと出会うことになるのです。
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店内スペースの中央には、ゆくゆくは金輪さんの好きなアメリカのビンテージ・カーがディスプレイされる予定だという |
こちらは店内の照明器具。CDシングルの板と水道管のパイプを組み合わせるなど工夫を凝らし、つくりあげたオリジナルのアイテムだ |
清水さんの紹介を受けてボーズのデモルームを訪れた金輪さんは、「そのシアタールームで初めて本格的なサラウンドシステムの音に触れ、鳥肌が立つほどの感動を体験した」のだそうです。この体験がきっかけとなり、金輪さんはSound Swellの音楽のメインシステムにボーズのコンポーネントを導入することをすぐさま決心したのです。
システムのインストールは7月のオープンを目前に控え、ショップの内装がほぼ完成を迎えた6月下旬頃からスタートしました。店内の家具やサービスカウンターの配置がほぼ決定された状況で、BOSEの「商業空間のためのBGMシステム
デザインサポート」を参考に入念な音作りが進められていきました。自分のカーオーディオや家庭のオーディオはまだしも、「まったく初めての体験」となる商業空間のBGMシステム構築ではあったのですが、店舗のサイズ、座席数、BGMの用途などを手順に従って入力していくだけで簡単に真新しいカフェの音作りが固まっていったのです。
店内にサウンドシステムを導入するにあたって金輪さんがこだわったのは、映像も楽しめるシアタースペースを実現することでした。「自分が味わった、大画面に映し出される映像とサラウンドが一体となって生み出す感動を、お店にきてくれる多くの方々にも体験してもらいたい」が理想だそうです。その後、ボーズからBGMとシアターシステムを2系統に分けてはどうかという提案を受け、サウンドシステムを決定しました。
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店内の音響特性を研究し尽くした結果、「FreeSpace 3-4(W)」と「Lifestyle 18 II」のふたつのシステムが設置された |
「FreeSpace 3-4(W)」のコンポーネントが、店内の白い天井とブックシェルフにさりげなく溶け込む |
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シャンパンボトルの傍らに「Lifestyle
18 II」のベースモジュールを配置した、スタイリッシュなレイアウト |
金輪さんが今回ぜひ実現したいとこだわり抜いたシアタースペース。天吊りされたプロジェクターから真白い壁にオリジナルの映像をBGVとして投写し、夜の店内の雰囲気を華やかに演出する |
昼間の明るい陽が射し込む時間帯には、真白なスピーカーシステム「FreeSpace 3-4(W)」から涼しげなBGMを再生し、お店のスタッフが持ち寄った音楽を詰め込んだiPodをつないで、心地よくリラックスできる空間が演出されます。そしてシアター用スペースには、5.1chサラウンドシステム「Lifestyle
18 II」をセレクト。天吊りしたプロジェクターからは、金輪さんの友人の映像作家が撮影した、オリジナルのサーフィンの映像をBGVとして音楽と一緒に流し、「夜の営業時間を中心に、お酒と一緒に心地よい映像や音楽が楽しめるクラブのようなお店の楽しみ方を提案したいですね」という金輪さん。ちなみにLifestyle
18 IIの音響設定は、各サラウンドスピーカーの置き場所とリスニングポジションを決定したあと、自動音場補正システム「ADAPTiQ」を使って、金輪さんご自身がインストールを行ったそうです。 |