折原 サービスがスタートした頃から現在までに、リスナーが番組を視聴する環境も大きく変わってきたものと思います。番組配信方法に関しても、やはり大きな変化があったのでしょうか。
宮澤 JJazz.Netでは番組がスタートした当初から、RealPlayerをベースにした番組提供を行っています。当時に比べて、プレーヤーの表現力もウェブブラウザ機能を搭載するなど、とても豊かになりましたので、アーティスト紹介にも例えば現在かかっている作品のジャケット写真の紹介や、アーティストのホームページへのリンクなど、色々な表現ができるようになっています。また、現状ではアフィリエイトのスタイルですが、紹介したCDをインターネットからすぐに買えるようにもなっています。音楽自体の表現についても、2chから5.1chサラウンド再生にプレーヤーが対応してきていますので、大きく進化しています。
折原 レギュラーの番組についても、256kbpsでの配信というと確かに相当レベルが高いように思いますが、音質についてはいつ頃から現在のクオリティになったのでしょうか。
宮澤 サイトのリスナー数が増えるとともに、ライブ収録番組の本数も増えてきました。ライブ収録ではいわゆるCDのビットレート以上の高音質で録音しています。やはり非圧縮では難しいのですが、これをなんとかできる限り生の状態でリスナーにお届けできないかを試行錯誤してきたところ、アーティストのオノセイゲン氏にアドバイザーとして参加していただき、256kbpsをスタンダードにしようと決めたのが今年の4月でした。それまでは私たちも128kbpsをベースに配信していたんですが、その倍のクオリティになると、サウンドの表現の幅が格段に広くなります。例えばドラムスのシンバルの高音域がしっかり伸びるんです。
折原 5.1chのサラウンド番組についてはどのように提供しているのでしょうか。
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JJazz.Netのサラウンド番組の詳細は、NTT東日本が提供する「フレッツ・スクウェア」のガイドページにて紹介されている |
宮澤 5.1chサラウンドの番組については、NTT東日本さんが提供されているBフレッツの「フレッツ・スクウェア」で放送しています。本編のJJazz.Netは12のカテゴリーで放送していますが、フレッツ・スクウェアのサービスでは、ご登録いただいているユーザーの属性に合わせて、本編の12カテゴリーからジャズを中心とした4つの番組をセレクトしています。その他にもフレッツ・スクウェアならではのスペシャルな番組として、5.1chサラウンドの「オリジナルライブ収録番組」をお楽しみいただくことができます。プレーヤーは5.1chに対応しているWindows
Media Playerを使って、WMA形式で提供しています。音源を収録してミックスダウンした後に、最終的な音楽ファイルの形式を選ぶのですが、ダイレクトにWMAにすることで音質劣化のない高品位な番組としてお届けできるようになります。
折原 番組のクオリティとしては、5.1chのものはどれぐらいのビットレートで配信されているのでしょうか。
宮澤 帯域を全て音声情報に割り当てられますので、現状では768kbpsの高品位でお届けしています。Bフレッツの光ブロードバンドサービスでは、これでもまだ余裕がありますので、本当に安心して提供させていただいております。
折原 JJazz.Net本編の番組についてですが、現在は無料視聴が可能な番組と有料会員制のものとがありますね。
宮澤 サイトのサービスが充実してきて、バックナンバーも含めてコアに聴きたいというニーズが強まってきましたので、純粋にサーバーコストやいわゆる権利処理的なものコストをお客様にご負担いただくという形で会費制を導入しています。現在無料放送の番組内容も相当充実させていますが、バックナンバーも過去4ヶ月間に放送した番組を常時50タイトルほどアーカイブしていますので、たっぷりとお楽しみいただけるようになっています。
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