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公開日 2023/10/28 22:49

<ヘッドフォン祭>Layfic Tone、“左右独立駆動”のワイヤレスヘッドホン「Broadband」

クリエイター向けチューニングの有線モデル「Wired」も
ファイルウェブオーディオ編集部・筑井真奈
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フジヤエービックが主催する「秋のヘッドフォン祭 2023」が、10月28日にステーションコンファレンス東京にて開催された。Layfic Toneは新製品発表会を実施、「The Industrial-ist」シリーズより有線ヘッドホン「Wired」とワイヤレスヘッドホン「Broadband」を発表した。

有線モデル「Wired」(右)とワイヤレスモデル「Broadband」(左)

Layfic Toneを主催する(株)USEの藤原 敬氏が登壇。USEはもともと、車載や組み込み案件などを請け負うソフトウェア会社であり、カーステレオやカーナビなどの開発を担当してきた会社。その技術を応用し、“プロユースからポータブルまで幅広く活用できるヘッドホンを作りたい” という思いで、Layfic Toneブランドを立ち上げたという。ちなみにLayficとはPlayful+Musicを組み合わせた造語とのこと。

Layfic Toneの藤原 敬氏。「Wired」の可動域の広さもアピールする

第一弾モデルは、7月のヘッドフォン祭miniでも先行展示されていた密閉型ヘッドホンのフラグシップモデル「Wired」。年内発売を予定しており、価格は14 - 15万円程度を見込んでいる。ワイヤレスモデルとなる「Broadband」は来年発売予定で、こちらは5 - 10万円程度を考えているという。

「Wired」はプロ向けのモニターヘッドホンとして、「高解像度、高精細、正確な定位」に加えて、「現代的な低音も内包したフラットな音質」を志向して開発。また、柔らかくて厚みのあるイヤーパッドや、“フルレンジヒンジ” と呼ぶ可動性のよいボディ設計を採用するなど、超長時間の使用にも耐えられる工夫が施されている。

長時間の使用を想定し、音質はもちろん、素材や形状にもこだわって製作されている

アウターケーブルや内部配線材には、オーディオみじんこのディップフォーミングOFCを採用。イヤーパッドはオリジナルモデルとDekoni Audio製の2種類を同梱し、好みに合わせた使い分けができる。「スタジオワーク、クリエイター、DJ、動画編集など音楽制作に携わるさまざまな方に使って頂きたいモデルです」とアピールする。

もう一方の「Broadband」は、Wiredの音質や素材、装着感を継承しつつ、「有線ライクな音質」「リスニング特化」のワイヤレスヘッドホンと謳う。共通したデザインを採用するが、Wiredは黒基調に対して、Broadbandはホワイト基調となっている。

Broadbandは “左右独立駆動” としており、基板が左右のハウジング内にそれぞれ内蔵されている。そのため左右の重量バランスも均一化されており、断線のリスクも少ないと説明する。

また、ハウジングのデザインは江戸切子から着想したもので、光に当てるとキラキラと輝いて見える。このデザインを重視してUSB入力等は持たず、ボタンなども左右に1つずつ(電源オンオフ・ボリュームコントロール・曲送りなどに使用)と最小限に。充電はマグネット式の専用充電ケーブルで行われる。

デザイン上のこだわりからボタンは最小限にしているという

DACにはアナログ・デバイセズの「SSM6515」を採用。DSP機能も内蔵されており、専用アプリでさまざまなイコライジングも可能となる。BluetoothのコーデックはSBC、AACに加え、将来的にはLDACへの対応も予定されている。なお、バッテリー切れの際には有線ヘッドホンとして使用することもできるという。

専用アプリでイコライジングも可能

サウンドは有線モデルのWiredと同様、溌剌とエネルギー感あふれるサウンドが特徴で、音楽の楽しさを存分に伝えてくれるモデルと感じられた。

動物性の素材を使用しない「ヴィーガン向け」イヤーパッドも開発中

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