公開日 2014/10/01 12:41
【レビュー】スマホとつないで本領発揮! DAC内蔵ヘッドホン、ソニー「MDR-1ADAC」でハイレゾ再生
<山本敦のAV進化論 第27回>様々な楽曲で音質チェック
ソニーのハイレゾ対応ヘッドホンの元祖とも言える「MDR-1」シリーズがこの秋、新しい「MDR-1A」に生まれ変わる(関連ニュース)。しかもラインナップには独自のデジタルアンプ「S-Master HX」とUSB-DAC機能を内蔵する「MDR-1ADAC」も加わってくる。
IFA2014取材の際にソニーのオーディオ商品の担当者に話をうかがったところ、MDR-1ADACは「スマートフォンとの組み合わせでもいい音が楽しめるヘッドホン」として企画されたのだという。ドコモが発表した14年秋冬モデルのスマートフォンとタブレットは、なんと9機種すべてがハイレゾ対応だ(関連ニュース)。中にはUSBからハイレゾが出力できるXperia Z3/Z3 Compactもある。つまりヘッドホンの側から見れば、MDR-1ADACやMDR-1Aのパフォーマンスがフルに発揮できる環境がいよいよ整ってきたというわけだ。
筆者自身は普段のリスニングにMDR-1Rをよく使っている。Androidスマートフォンによるハイレゾの音質評価用のつもりでXperia Z2も購入したが、スマートフォンがUSBからのハイレゾ出力にしか対応していないため、それぞれを組み合わせて使う際には間にUSBホストケーブルとヘッドホンアンプが必要だった。MDR-1ADACなら、付属のUSBケーブルを使って直接Xperia Z2につないでハイレゾ再生が楽しめるという。今回は個人的な購買欲求にも駆られ、MDR-1ADACの音質や使い勝手をあれこれチェックさせてもらうことにした。
■再生パフォーマンスがMDR-1Rからさらに向上
MDR-1ADACの音響技術は、新モデルのMDR-1Aをベースとしている。一番大きな特徴は新開発の40mm HDドライバーにより高域を100kHzまで伸ばして、低域は4Hzからの広帯域再生に対応したことだ。MDR-1ADACの場合、デジタル接続時の再生周波数帯域は4Hz〜40kHzまでとなっているが(アナログ接続の時には4Hz〜100kHz)、それでも十分に人間の可聴帯域を超えるワイドな帯域をカバーしていると言える。
振動板の素材自体はMDR-1Rと同じ液晶ポリマーフィルム振動板だが、新モデルではさらにその表面にアルミニウムの薄膜をコーティングしたことで、特に高域の内部損失が向上し、結果として超高域までナチュラルな音に仕上がっているという。低域の適度なヌケ感や、リズムの正確な再現性などキレの良さを高めるための工夫として、ソニーが独自に「ビートレスポンスコントロール」と呼ぶポート配置の技術も継承。ハウジングの上側に注目すると上部に向かって小さな穴が開いているのがわかるはずだが、この穴で通気抵抗をコントロールしながら振動板の動きを最適化することで低域の再現性を高めている。
さらにケーブルにはOFC銅線を銀でコーティングして、信号伝送のロスを最小化、高音域のなめらかな再生を可能にしている。
IFA2014取材の際にソニーのオーディオ商品の担当者に話をうかがったところ、MDR-1ADACは「スマートフォンとの組み合わせでもいい音が楽しめるヘッドホン」として企画されたのだという。ドコモが発表した14年秋冬モデルのスマートフォンとタブレットは、なんと9機種すべてがハイレゾ対応だ(関連ニュース)。中にはUSBからハイレゾが出力できるXperia Z3/Z3 Compactもある。つまりヘッドホンの側から見れば、MDR-1ADACやMDR-1Aのパフォーマンスがフルに発揮できる環境がいよいよ整ってきたというわけだ。
筆者自身は普段のリスニングにMDR-1Rをよく使っている。Androidスマートフォンによるハイレゾの音質評価用のつもりでXperia Z2も購入したが、スマートフォンがUSBからのハイレゾ出力にしか対応していないため、それぞれを組み合わせて使う際には間にUSBホストケーブルとヘッドホンアンプが必要だった。MDR-1ADACなら、付属のUSBケーブルを使って直接Xperia Z2につないでハイレゾ再生が楽しめるという。今回は個人的な購買欲求にも駆られ、MDR-1ADACの音質や使い勝手をあれこれチェックさせてもらうことにした。
■再生パフォーマンスがMDR-1Rからさらに向上
MDR-1ADACの音響技術は、新モデルのMDR-1Aをベースとしている。一番大きな特徴は新開発の40mm HDドライバーにより高域を100kHzまで伸ばして、低域は4Hzからの広帯域再生に対応したことだ。MDR-1ADACの場合、デジタル接続時の再生周波数帯域は4Hz〜40kHzまでとなっているが(アナログ接続の時には4Hz〜100kHz)、それでも十分に人間の可聴帯域を超えるワイドな帯域をカバーしていると言える。
振動板の素材自体はMDR-1Rと同じ液晶ポリマーフィルム振動板だが、新モデルではさらにその表面にアルミニウムの薄膜をコーティングしたことで、特に高域の内部損失が向上し、結果として超高域までナチュラルな音に仕上がっているという。低域の適度なヌケ感や、リズムの正確な再現性などキレの良さを高めるための工夫として、ソニーが独自に「ビートレスポンスコントロール」と呼ぶポート配置の技術も継承。ハウジングの上側に注目すると上部に向かって小さな穴が開いているのがわかるはずだが、この穴で通気抵抗をコントロールしながら振動板の動きを最適化することで低域の再現性を高めている。
さらにケーブルにはOFC銅線を銀でコーティングして、信号伝送のロスを最小化、高音域のなめらかな再生を可能にしている。